システムの開発手法は様々なものがあり、有名所といえばウォーターフォール開発でしょう。ウォーターフォール開発は日本で古くから広く使われる手法です。開発の計画を立てて、順番に開発を進行させていくことが可能なので、クライアントにとっても全体像が把握しやすいと言うメリットがあります。

そんなウォーターフォール開発ですが、最近はそれを発展させた形の開発手法が生まれています。それがV字開発です。V字開発は、ウォーターフォール開発を実装の工程でV字に曲げています。開発工程に対してテスト工程を対象に配置し、テストのレベルを表した開発手法です。開発工程に対応するテスト工程がV字に示され、実装内容は単体テストでテストされ、詳細設計は統合テストでテストされ、基本設計は総合テストでテストされ、要求定義は受け入れテストでテストされます。以上のように、V字開発は、左に位置する開発工程に対して右に位置するテスト工程が対応して表されています。

また、V字開発ではその工程では、基本的に進むことができても戻ることができません。これは、ウォーターフォール開発を基本として作られているからです。V字開発は、ウォーターフォール開発を軸にして、更に、開発工程とテスト工程を繋げることで、チェック機能をより充実させたウォーターフォール開発の進化系であると言えます。

V字開発は、プロジェクトの進捗状況を確認しやすく、開発工程及びテスト工程について明確にわかりやすいという利点があります。また、各工程においての確認すべき点や、担当する業務についてはっきりと分担が示されますので、プロジェクトが完遂する可能性が非常に高くなることも利点です。